青梅街道沿いにある、鮮魚と惣菜を扱う『山口本店』
先代がここで店を始めたのは戦後間もない頃ですから、もう70年近い歴史があります。
店に入ると、見るからに鮮度のいいお魚がズラリと並んでいます。
昔ながらの「お魚屋さん」の風景ですね。なんだか懐かしくて温かい気持ちになります。
山口本店さんのお魚はとにかく新鮮！週に2回は築地まで行き、本当にいいものだけを仕入れています。
昔、近隣にあった鮮魚店は皆さん山口本店から魚を仕入れていたそうですよ。
お刺身はパック入りのほか、予算に応じて作ってもらえます。
山口本店のサンマは、厚みがあってゴロンとしています。
私たちがふだん食べている細身のサンマとはずいぶん違うような…。
そう水を向けると、店主の山口重行さんが教えてくれました。
「これが本当のサンマですよ。脂がのってるでしょ。1匹98円くらいで売っている細身のサンマは、はえ縄漁のときに魚のエサとして使うものです。だから安いんです」
お魚のエサになるサンマが、私たちの食卓にのっているなんて…。
ちょっとショックですね。
今では貴重なくじら肉も扱っています。
シジミの名産地として知られる青森県十三湖の「大和シジミ」
漁獲量が制限されているので、とても貴重です。
「今日はこれがおすすめだよ」
お客様との会話も弾む店主の山口さん。遠くからはるばるやってくる常連さんもいらっしゃいます。
自家製惣菜も山口商店の自信作です。
きんぴら、ひじきの煮物、切り干し大根、スルメイカのマリネ、秋鮭南蛮漬け、ポテトサラダなどが、100g200円前後で買えます。
すべて店主の息子さんの手作りで、安心・安全をモットーに、添加物は一切使っていません。
お正月には「おせち」や「お正月用オードブル」もあります。
野菜も「美味しくて安全なもの」にこだわって揃えています。
そのほか、牛乳や漬物、麺類などの食材も置いています。「村山満月うどん」の玉うどんもありますよ。
こちらが店主の山口さん。
毎朝6時に家を出て、保育園や老人ホームなどに食材や惣菜を配達しています。
ある保育園の園長さんは、「子どもたちに、安心で安全な本物の味を教えてあげたい」と山口本店を利用するようになりました。その園長さんの実家は魚屋さん。だから、本物を扱う山口さんに絶対の信頼を寄せているのですね。
「今はなんでも安ければいいという風潮で、本当の美味しさや安全は二の次。みんな本物の食べ物の味がわからなくなっちゃってますね」と話す山口さん。
日本の食事情を憂い、小学校などをまわって食育にも力を入れています。
本物の魚を知りたい、味わいたいという方は、ぜひ一度山口本店を訪ねてみてくださいね。
いつもの魚料理が格段に美味しくなるコツもわかりますよ。
山口本店
042-561-0023
武蔵村山市中藤3-20-2（地図）
9:00～19:30
定休日 水曜日
駐車場あり
